November 20, 2008
REBUILT FOR FRONT END
現在入院中の、ワタシのザ・プッシー・ワゴン。
何が原因で入院中なのかというと・・・。
フロントエンドの、やり直しのためにパンプキン・サリーに預けて
いるのです。
事の発端は、アメリカにてこの純正NOSのキングピンが手に入った
事からでした。(NOS=New Old Stockの省略文字で、
当時物の新品の事を言う。日本では、デッド・ストックという言葉が
一般的だが、これは和製英語。日本人の古着屋を相手に商売している、
アメリカ人以外にはまず通じない言葉なのである)
あれはちょうど、リアアクスルが折れる直前だから、7月の末にたま
たまグーグルで「NASH PARTS」と検索したところ、一軒のイリノイ
州にあるパーツ屋のホームページを発見したのです。
そのホームページには、「当社は40年代から70年代までの、ナッ
シュ、AMCのパーツを2万点以上ストックしている、パーツ屋です」
といううたい文句が書かれていて、「ほんとかよ?」と思ったワタシ
は、駄目もとで「1955年ナッシュ・ランブラーのキングピンとか、
ブッシュ類を探しています」とメールをしたのです。
すると、ワタシが探していたパーツはすべて「ありますよ」という返
事が来たのです。
いやー・・・アメリカは、ある意味アフリカのジャングル以上に、オ
ールドアメリカン好きにとっては、奥が深いですよー・・・。
なんせ、今から53年も前の、メーカーもつぶれてなくなってしまっ
たナッシュのパーツ、しかもそれは足回りのパーツが、サラっと出て
くるんですからねー・・・。
もちろんあるなら、「いただきましょう」という事になり、先月渡米
した際にイリノイからカリフォルニアに送ってもらい、その後は自分
で日本まで持って帰って来たのです。
そして現在、上の写真にあるキングピンやら、アッパー&ロワーアー
ムなどをリビルトしてもらっているのです。
いやー、今まで相当ガタが来てましたからねー。
特にモーターを、V8に換装してからは、重いモーターのため足回り
に負担をかけて、振動や音などもかなりひどくなっていたのです。
そんな中、ちょうどタイミング良く、NOSのキングピンを手に入れ
る事ができたため、リビルトする事にしたのです。
きのう様子を見に行くと、佐藤さんが旋盤を使いなにやら創っていま
した。
何を創っているのか聞くと、「ザ・プッシー・ワゴンに使うための、
ブッシュ類を創ってるんです」というお答え。
なんでも、シリコンの筒状の素材を手に入れ、それを旋盤で削りだし
て、ブッシュを創っていたのです。
作業中の佐藤さん。
削られているシリコン棒。ちょっと、わかりづらいですよね。
下の写真だとどうですか?
上の薄い黄色の筒状の棒が、旋盤にセットされていたシリコン棒です。
で、その下の中央と右に写っているのが、削って創られたブッシュ。
左の濃い黄色のものは、今まではまっていた、くたびれたブッシュ。
と言っても、このくたびれたブッシュも、今から10年ほど前に日本
で交換してもらったものなのです。ベースは、エナジー・サスペンシ
ョンのブッシュです。
それにしても、佐藤さんは本当にすごいですよねー。
こんな棒状の物を削って、ブッシュを創っていっちゃうんですから。
ほんと、感心を通り越して、鬼リスペクトです。
このように、現在着々とフロントエンドのリビルト作業は進行中です。
早く、リビルトされたフロントエンドの、ザ・プッシー・ワゴンに乗
ってみたいです。
今まで、高速道路のつなぎ目のギャップを超える時など、けっこうハ
ンドルに振動が来てたのですが、おそらくそういった不快な振動もだ
いぶ緩和されるではないかと思います。
やっぱ、ハンドルはクルマを操作するための、重要な「舵=かじ」で
すからねー。
ハンドルがグラグラしたり、フワフワしたり、ガタガタしたりするの
は、運転していてもひじょうに不愉快なのです。
そういった意味では、今回のリビルトはかなり体感度が変わるものに
なると思うので、期待大です。
また、新しいフロントエンドのドライブフィールは、後日クルマが戻
って来たらお伝えしたいと思います。